■1969年2月14日マイアミはイメージクラブ公演を高音質で収録。
■大物コレクターより未編集の優良マスターの提供を受けCD化!
■ボーナストラックでは1969年のレアなライヴを収録。
ポール・マッカートニーはインタビューにおいて、同じ曲ばかり演奏することについて、一期一会の聴衆へ向けて「イエスタディ」や「レットイットビー」を歌うと答えている。なるほど、何度も足を運んでいる熱烈なファンならいざ知らず、初めてポールのコンサートへ臨場したファンにとって「ヘイジュード」を演奏しないとガッカリする気持ちもわかる。コンサートは、その会場にいる全ての人が満足できるものでなければならない。
ツェッペリンの曲をそっくりに演奏しているコピーバンドがある。そのコピバンの方々と何度か話す機会があったのだが、常々『やはり「移民の歌」や「ロックンロール」、「天国への階段」を演奏しないとお客さんにウケないんだよ』と述べていた。マニア的には「We’re Gonna Groove」を演奏して欲しいとか、「As Long As I Have You」といった未発表曲、また「Custard Pie」といった実際のツェッペリンがステージで演奏したことがない曲を求めたい、それもわからないではないが、やはり最大公約数を採用すると「移民の歌」であり、「ロックンロール」であり、「天国への階段」などは外せないということになる。
本作が収録された1969年には、それら後にツェッペリンといえば想起させられる曲は完成していない。セットリストはファースト・アルバムとセカンド・アルバムの曲に加え、未発表ないし未完成の楽曲が並ぶ。しかし、後のツェッペリンにはない、非常の濃密で格調高いパフォーマンスが凝縮されている。1969年の若きツェッペリンこそ、マニアにはかけがえのない、短くも光を放つ瞬間であったと再認識させられる、それがこのイメージクラブでのライヴである。もはや「移民の歌」や「ロックンロール」「天国への階段」といった楽曲は巨大化したバンドの行きつく先にあるに過ぎず、この時代にこそ、ツェッペリンの本質があるという事実が伺える。
火を噴くような「Train Kept A Rollin’」から始まり、「君から離れられない」になだれこむ静動のメリハリをつけたオープニング。この年以降ステージではついぞ演奏することがなくなった「ゴナ・リーヴ・ユー」。「Killing Floor」は「Lemon Song」のワーキング・タイトルといった具合に、創作意欲あふるる時代のエネルギーが充満し、それが漏れ溢れているようなものとなっている。そして長大な「アズ・ロング・アズ・アイ・ハヴ・ユー」など、定型化されショウアップされたキャリア後半のステージと比べ、自由度が高くインプロをきかせた演奏をこれでもかとステージ上で展開している。このパフォーマンスの素晴らしさは他の年度を凌駕するものとなっており、これは単純に若いということは、それだけで素晴らしいという事になるが、この時代、この時ならではの圧倒的な演奏は同時代の他のバンドと比べても突出していると言える。
本作は、1969年2月14日マイアミはイメージクラブでのライヴを収録している。サンプルを聴いていただければわかる通り、非常に近距離で録音された高音質なもので、これが約半世紀前のものとは思えない優れたクオリティで収録されている。また既発盤と比べてレンジが広く音にも広がりがあり、これはテープ・ダビングを経る過程での劣化を最小限に抑えた、本作で使用されたマスターがよりオリジナルに近い世代のものであることが伺える。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。
THEE IMAGE CLUB, MIAMI, FLORIDA U.S.A. February 14,1969
DISC ONE
01. Train Kept A Rollin'
02. I Cant Quit You
03. Dazed And Confused
04. Killing Floor
05. Babe I'm Gonna Leave You
06. How Many More Times
07. White Summer
08. As Long As I Have You
09. You Shook Me
DISC TWO
01. Pat's Delight
MERRIWEATHER POST PAVILLION, COLUMBIA MARYLAND U.S.A. May 25, 1969
02. Whole Lotta Love
OAKDALE MUSICAL THEATRE, WALLINGFORD, CONNECTICUT U.S.A. August 17, 1969
03. The Train Kept A Rollin'
04. I Can't Qiut You
SOLDIER’S AND SAILOR’S MEMORIAL HALL KANSAS CITY U.S.A. November 5, 1969 early show
05. Good Times Bad Times - Communication Breakdown
06. I Can't Quit You
07. Heartbreaker
08. Dazed And Confused
09. How Many More Times