PAUL McCARTNEY / WELCOME TO WEMBLEY 1990 (2CD)

型番 VAL-014
販売価格 5,000円(税込)
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1989年、1990年と2年に渡って行なわれたポール初のソロ・ツアーは、欧州から始まりアメリカに上陸、そして年が明けて1990年1月、満を持して本国イギリスに凱旋するスケジュールであった。実に10年ぶりの英国でのコンサートである。しかもイギリス国内は、バーミンガムで6公演、そしてロンドンのウェンブリーでは実に11連続公演という同一都市ではツアー中最大の規模で連続公演が組まれたのである。本作は、そのウェンブリー公演をサウンドボードで完全収録したタイトルである。

この音源がどのような経緯で流出したのかははっきりとしない。1990年1月初頭のウェンブリー連続公演の複数の公演から採用されているが、音質に統一感があり、ベストな部分を選択したのか曲中においても公演地が異なり編集の痕跡が見られるなど、何らかの公式リリースを前提としたものではないかとさえ思われる。それくらいクオリティの高いサウンドボード音源である。

これだけの音源であるため既発盤もあったが、いずれも音質と内容に問題を抱えていた。おそらく既発盤をお持ちの方は、それまでベストとされていたVOXXレーベルのタイトルではと思う。しかし、VOXXレーベルはリリースより既に20年近く経過しており、その後いずれのレーベルから改定盤も出ず、問題を抱えたまま放置されていた不遇な音源である。本作がそれらを凌駕する決定盤となり、またゲット・バック・ツアーを代表する定番タイトルになることは間違いないだろう。

既発盤をお持ちの方は最初のイントロSEの部分からボリューム・レベルが不自然に上下するのに違和感を覚えたのではないか。さらに、恐らくこの前後で日付が異なる演奏が編集されているのであろう、「Figure Of Eight」に至っては曲のブレイク部分から音量レベルが下がるという欠点を有していた。本作はコンサート全編を通して実際の会場の出音のようにレベルを均一に調整してあるのがまず第一の利点である。

そして既発盤最大の欠点が2曲目の「Jet」である。イントロ・リフに続いてポールが「イェ〜ィエィエィエ〜ジェッツ!」と叫ぶ部分、この「ジェッツ!」が編集ミスにより2回も多く、さらに過分2度目の「ジェッツ!」では編集ポイントが合っていないため「ジェエエエッツ」と間延びしている。つまり編集ミスによって曲構成が間違っているのである。このような明白なミスが放置されていることにマニアはずっと違和感を抱いていたことだろう 。本作ではそのような不備はなく、本来あるべき正しい曲構成となっている。

また既発盤の欠点としては、ディスク割りが「Things We Said Today」までがディスク1、ディスク2が「Eleanor Rigby」で始まるものとなっていた。ご存知の通り、この2曲 はロビーのギター・ソロを繋ぎとしてメドレーのように続けて演奏されている。ゲット・ バック・ツアーは当時から多くのタイトルがリリースされているが、この2曲を分断して収録しているのは、このウェンブリーの既発盤のみであろう。コンサートの流れを止めるセンスのない編集は既発盤の大きな欠点となっていた。本作はトリッピング同様に、ディスク1が「Eleanor Rigby」まで、ディスク2が「This One」から始まるようになっている 。

さらに既発盤の欠点として「Twenty Flight Rock」が不完全収録でフェイドアウトしてし まう点が挙げられる。本作では編集によりきちんと完全収録になっているのも利点のひとつである。さらに「The End」はコンサートの最後を締めくくる重要な曲だが、これも既発盤ではフェイド・アウトで不完全収録となっていた。本作はこれも編集により最後のジャン!まで完全収録となっている。

そしてピッチの狂いも既発盤の大きな欠点のひとつであった。最初の頃はきちんと正常値で合っているものの、後半に進むに従ってどんどん早くなり、「Coming Up」を過ぎた頃からは正常値に対し3%以上ピッチが速くなっている。これは普通に聴いていても違和を認識できるレベルの大きな狂いであった。本作はこのピッチを全体を通してきちんとプラスマイナスゼロに調整してある。

以上のように、既に役割を終え過去のものとなった既発盤は、内容に欠落あり、ピッチ狂いあり、編集ミスあり、レベルも不安定と、これだけの名音源でありながら、ベストとされているものですら、現在の視点から見るとかなり杜撰なものであった。本作はそれら欠点を全て解消し、まさに決定盤として後世に残る普遍的なタイトルとなるであろう。1990 年1月ウェンブリー公演をサウンドボードで完全収録。美しいピクチャー・ディスク仕様 の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。

WEMBLEY ARENA LONDON, U.K. January 16, 23 & 26, 1990
DISC ONE
01. Figure Of Eight
02. Jet
03. Rough Ride
04. Got To Get You Into My Life
05. Band On The Run
06. Ebony And Ivory
07. We Got Married
08. Maybe I'm Amazed
09. The Long And Winding Road
10. Fool On The Hill
11. SGT.Pepper's Lonely Hearts Club Band
12. Good Day Sunshine
13. Can't Buy Me Love
14. Put It There
15. Things We Said Today
16. Eleanor Rigby

DISC TWO
01. This One
02. My Brave Face
03. Back In The USSR
04. I Saw Her Standing There
05. Twenty Flight Rock
06. Coming Up
07. Let It Be
08. Ain't That A Shame
09. Live And Let Die
10. Hey Jude
11. Yesterday
12. Get Back
13. Golden Slumbers - Carry That Weight - The End

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