■2018年10月31日東京ドーム公演を完全収録
■ステージかぶりつき最前列録音にて臨場感あふるる超高音質録音
■当日本番前のサウンドチェックも完全収録
サンプル音源
https://soundcloud.com/user-233178645-954223761/20181105-sample/s-4ceR7
ポール・マッカートニーは2018年に入り、6月と7月にリバプールとロンドンでウォーム・アップ的にギグを行なっている。そして2018年9月7日にはニューヨークのグランド・セントラル駅の特設ステージにおいて特別ライブ。セットリストは通常より簡略化されたものながら、ポールのミュージシャンとしての衰えは感じられず、このメンバーになってからバンドも既に16年目に突入するが、全員が素晴らしいパフォーマンスを行なっている。そしていよいよ、前回のONE ON ONE TOURを改め、FRESHEN UP TOURと題して再び新たなツアーに出る事を発表。このツアーは2018年9月カナダを皮切りに、フェスティバル出演を含み、2019年にはアメリカのスケジュールまで決まっている。そして間をおかず2018年、このFRESHEN UP TOURの一環として来日公演が行なわれた。24歳で初来日してから半世紀以上、こうして76歳になって尚、遠く日本において大規模なスタジアム・コンサートを行なっているなど、本人ですら予想だにしなかったであろう。日程は下記の通り。
2018年10月31日 東京ドーム
2018年11月01日 東京ドーム
2018年11月05日 両国国技館
2018年11月08日 名古屋ドーム
今回は初の両国国技館、そして1980年ウイングスが予定していたものの中止となった名古屋公演が組まれているのが特徴である。前回3回だった東京ドーム公演は2回と回数が減ったものの、ドーム球場を何度も埋め尽くせる動員力のあるアーティストは、ポールくらいビッグネーム以外に不可能であろう。本作は、その初日、2018年東京ドーム公演をサウンドチェックを含め完全収録している。
FRESHEN UP TOURにおける特徴として、ニューアルバム『EGYPT STATION』から新曲をレパートリーに加えている点が挙げられる。しかもコンサート序盤に「Who Cares」「Come On To Me」の2曲、そして中盤に「Fuh You」を演奏している。いずれもコンサートで演奏する事を念頭に置いた楽曲と思われ、ステージ構成の重要なアクセントとなっている。またこのツアーで初演となるのが「From Me To You」である。極初期のビートルズの代表曲のひとつであり、アコースティック・コーナーの1曲として採り上げられている。その他、セットリストの曲目だけ見ると、ツアータイトルに反しフレッシュな選曲はなく、これまでも演奏されてきた曲目が並んでいる。しかし、このツアーの特徴を挙げるとしたら、曲目よりもむしろ、アレンジに着目すべきであろう。
従来のポールのステージと大きく異なる点は、ブラス・セクションが加わった点にある。これまで70年代のウイングスを除くと、基本的にポールのステージにバンド・メンバー以外が演奏に加わることはなかった。もちろんバグ・パイプ楽団が登壇したり、ゲストが演奏する場面もなかったわけではない。しかしツアーに帯同して毎夜コンサートの演出として参加したミュージシャンはいない。今回初めて、ブラス・セクションがバンドに加わったのである。それまでウィックスが奏でるキーボードで代用されていた音が、本物の楽器で演奏される点において、敢えてアレンジもそれを活かすものとなっている。
ブラス・セクションは「Letting Go」で初めて姿を現す。しかもステージ上ではなく、客席の中に並んだメンバーが突如奏でるサプライズ演出で、観客は大いに盛り上がっている。同曲は後半に短いブラス・ソロをブレイクに挿入し、一層際立つアレンジとなっている。新曲「Come On To Me」でも大々的にフューチャーされている。その他ブラス・セクションは「Let ‘Em In」や「Lady Madonna」「Ob La Di Ob La Da」「Live And Let Die」「Hey Jude」、そして最後のアビーロード・メドレーにおいても重要な役割を果たしている。
また、アルバム『Egypt Station』に収録の「Back In Blazil」という曲には、「イチバン」という日本語が使われている。この曲を日本で初演するのではないかと前評判であったが、結果的には「Come On To Me」の冒頭にイントロとして加えられた。細かい点であるが、これもまた日本で初めて取り入れられたアレンジである。
【2018年10月31日東京ドーム公演】
2018年来日公演初日は、それまでのFRESHEN UP TOURの特徴として「A Hard Day’s Night」で開幕した。今回は音響が素晴らしく、以前にも増して濃密な迫ってくるような音になっていて、それがまず驚かされる。わずかバンド5人で5万人の聴衆に対峙するに相応しい分厚い音像となっている2018年のポールのステージである。しかもホーン・セクションが加わり、美しいライティングと共に「魅せる」ショウとなっている。
本作の録音はステージかぶりつきの最前列で録音されたもので、2013年以降の来日公演ではまさにベストの音質で収録されている。またディスク3は当日の本番前に行なわれたサウンドチェックの音源である。本編では演奏することのないレアな曲やカバー曲を演奏してくれるVIPチケット用の公開サウンドチェック。この日は久しぶりの「Day Tripper」「Things We Said Today」などを演奏している。
2018年来日公演より、初日10月31日東京ドーム公演を最前列にて超高音質で完全収録。これまでの来日公演において最高の音質で収録されている。2003年以降のポールのライブをリアルタイムで追いかけ、今回も、その時々の最新ツアーをいち早くハイ・クオリティでお届けしてきたピカデリー・サーカス・レーベルで揃えて頂ければ間違いないだろう。数多くのタイトルが今回もリリースされると思うが、いろいろと他と比べる必要もなく、決定盤として本作があればそれで良い。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。
TOKYO DOME, TOKYO JAPAN October 31, 2018
DISC ONE
01. Introduction
02. A Hard Day's Night
03. Hi Hi Hi
04. All My Loving
05. Letting Go
06. Who Cares
07. Come On To Me
08. Let Me Roll It
09. I've Got A Feeling
10. Let ‘Em In
11. My Valentine
12. Nineteen Hundred And Eighty Five
13. Maybe I'm Amazed
14. I’ve Just Seen A Face
15. In Spite Of All Danger
16. From Me To You
17. Love Me Do
18. Blackbird
19. Here Today
DISC TWO
01. Queenie Eye
02. Lady Madonna
03. Eleanor Rigby
04. Fuh You
05. Being For The Benefit Of Mr.Kite
06. Something
07. Ob La Di Ob La Da
08. Band On The Run
09. Back In The U.S.S.R.
10. Let It Be
11. Live And Let Die
12. Hey Jude
13. Yesterday
14. SGT. Pepper's Reprise
15. Helter Skelter
16. Golden Slumbers - Carry That Weight - The End
DISC THREE
SOUNDCHECK
01. Settings
02. Paul’s Greeting
03. Tokyo Dome Jam
04. Honey Don’t
05. Coming Up
06. Day Tripper
07. C Moon
08. Let ‘Em In
09. San Francisco Bay Blues
10. Things We Said Today
11. Ram On
12. Midnight Special
13. Sound For Massages
14. Lady Madonna
15. Paul's Greeting